先月備忘録

住職備忘録8月分
残暑お見舞い申し上げます
■8月27日 水曜日
天気の良い日になった。暑さは相変わらず。例年のことだがきゅうり加持からお盆お施餓鬼までの休み無しでクタクタの毎日が終わると大変平穏になる。心も体も十分に休んでいる。本当に心が落ち着きまた9月からの新しいタームに心の準備が整いつつある。休養を取らないものは病気によってそれを取らされる、という一文が頭に残っている。休養は大切だ。といって何処かへ行って何をして過ごしたかと問われると何もしていない。ただ毎日お寺にいて過ごしているだけであれやこれやと思いを巡らしてお寺にいるだけである。何も無いことが一番ですね。

■8月23日 土曜日
ともかく暑い。処暑というにこの暑さはまったく参ってしまう。明日より副住職が夏期休暇より帰寺する。住職代理は明日より夏期休暇。私はどうなるのだろうか?
一昨年境内受付に就任された方が体調不良で退職を申し出られた。暫く入院をして様子を見ることにしていたがご本人からの申し出に私もその覚悟を慮り受理をさせていただいた。ご本人も病気での離職に無念さを言葉の端に滲ませておられた。とある東証一部上場の財務部長をされていた方でとても有能で曲がったことの大嫌いな方で私もとても頼っていた。相方の受付の方もとても残念ががっておられた。復帰されたら仕事をし易いように色々と配慮をされ私も本当に嬉しかった。
持病の悪化で6月ごろ入院して9月半ばの復帰を双方楽しみにしていたのだが・・・ともかく養生をして機会があったらまたご縁を結んで欲しいです。耳順という言葉があるがその言葉通りの方であった。

■8月22日
特老入所中の母が急病となり急遽入院することなった。可哀想だが病気は仕方ない。一旦、老人施設は一旦退所しての病院で横たわる母の姿は気の毒であった。何もこんなに歳を取って病気にならなくても良いような気がするのだが・・・
精霊送り及び施餓鬼の撮影ビデオをボランティアの方から頂いた。素人とはいえとてもよくできている。ビデオが不調のため他所の家で再生して初めて拝見した。今度のお彼岸法要のときはこのビデオを本堂で再生して皆に見ていただく事とする。知らず知らずに自分の姿が移るビデオを見ると自分の態度や話し方に不愉快な思いをした。親しいつもりで話しかける自分の姿が嫌に写った。気をつけよう、これから人と接するときの自分を・・・・・・

■8/21 木
なな月参りの日であった。お盆明けでおまいりの方も少なかった。来月よりなな月参りをされて満願を三回された方はお寺の輪袈裟を授与する事となり新品の見本をご覧になっていただいた。見本はまた他の時にアップしてご紹介をさせていただきます。
法話は本日は住職代理から袈裟の話をしていただきました。別名「糞雑衣(ふんぞうえ)と称し幾つかの布切れを集め縫い合わせて衣を作成したことを法話いただいた。お釈迦様の頃、紙が無くトイレが終わったら布で用を足し、また洗って幾度と無く使用しボロボロになった糞の雑巾。使われなくなって道端に捨てられていた雑巾を集め衣を作った故事により「糞雑衣」と呼ばれ衣の原型となった。今では大変立派で派手やかな袈裟が多く見受けられる。国情により受ける側の文化面での差異もあり原理どおりの袈裟は現在は皆無です。
私は来月から授与させていただく当時の袈裟を私から手渡しさせていただきお参りをお勧めいたしました。あわせて子供たちに叱るときにも輪袈裟を付けて心を沈めて指導してください。また腹の立つとき怒れるときも輪袈裟を着けて心を落ち着けてください。もともと糞雑巾の集まりである袈裟を首にかけ輪袈裟の心を思い出して静かに思いをめぐらして欲しいとお話しをさせていただいて法話を締めくくりました。来月よりお参りをご希望される方は、どうか私たちの微意をおくみ取り頂いてご参詣を願いますj。

■8/18 月
お盆明けで世間も動き始めた。お寺はこの間までの忙しさが過ぎ去り蝉の声が一段とよく聞こえて来る。昨夜境内を歩いていると虫の声が聞こえていた。朝4時ごろ静かに床の中で耳を済ませるとあれ程夜明けが待ちきれなかった蝉の声が一つもしない。秋が足元まで来てる気配を感じて一日を始めた。
夏の行事の備忘録を整理していると挨拶に行き忘れている所や、一ヶ月前のことの詳細も写真を見るとハット気が付くことがある。記憶力減退と記銘力の低下、仕方ない年齢に相応しくないとは思うが仕方ない。昨日母を見舞う。私の顔を見て嬉しそうに笑ってくれて「よく来てくれた」と手を差し伸べてくれた。腰が痛いのか立つ事が辛そうでありトイレも立てなかった。子供の頃寝ずにオシメや病気の時にも面倒を見てくれた筈なのに私は痛がる母を見て何もできない。トイレに行っても今までは立てたのに痛い痛いでは何もできなかった。元気の良い母であった。何時も私を叱り怒り飛ばしていた母。もう一度、腹の底から叱り飛ばして欲しいものだ。どんなにか私も嬉しくも心強いものか、、何時までも丈夫にいて欲しい。親孝行を全然して来ていない私の勝手な思いだ。

■8/16 お施餓鬼法会の日
長かったお盆も終了し本日施餓鬼法会を行う。世話人さんも30名ほどお集まりいただきお世話いただいた。ご参詣いただいた方々も400名弱にのぼり大変賑やかであった。お接待はかき氷、冷麦をお接待させた頂いた。とても喜ばれたが残念なことにカンカン照りの夏では無く冷夏のため氷は半分ほど余ってしまった。昨夜は精霊送りをさせていただいた。多くの方のご参詣を頂きありがたかった。ムシムシする蝉と虫の鳴く夜道を参詣されて送り火を焚いてお帰りされた。これから少しの間お寺は代わる代わるに夏休みに入ります。皆様の夏休みは如何だったでしょうか?
所で30.000回のアクセルがあったが疲労と忙しなさで喜ぶ余裕が無かったのが本音であった。3万回、ありがたいヒット数です。
これからも宜しく願います。住職

■8/13 水
お盆のお参りのターニングポイントを過ぎる。色々とアクシデントもあったがまあまあ今日という一日を過ごすことができた。雨夜降らないで欲しい。特に15日仏送りをする時のローソクにアダに成る降り方だけは勘弁して欲しい。お寺では送り鐘を突いて今年から送り火も焚くようにした。カップのローソクに明かりをつけて境内の敷石の周りに置いて送り火をすることにしている。雨は降って欲しくないな・・・参考までにその様子を寺子屋サマースクールのローソクの写真をアップして参考に見てください。
子供たちの持っているローソクを
精霊送りの送り火として境内に設
置して先祖をお送りしようと企画し
準備をしています
きっとロマンチックな送り火が行え
ると独りで思っています。

鐘楼を突いて送り鐘、
ローソクをともして送り火



■8/11 月
お盆参りに毎日追われる。今日はお施餓鬼の塔婆も書き始められた。お参りに出かけると色々なお話をしていただける。最近あった怖い話やオメデタノお話、悲喜こもごもである。人生は解らない事が多いと思いますが本当にその感を深めました。怖い話は矢張り防犯がらみで伺うだけでもだけでも怖かった。そんなこんなでおまいりも遅れたり早過ぎたりで今日も終わりました。
天気は明日から下り坂。何とか16日まで曇天でも良いからもって欲しい。


■8月9日 お盆参りの最中です
本日のお盆参りは昨夜からの台風のお陰で朝より大変であった。時間の変更や訂正、中止の連絡等全く予定が立たなかった。午後よりお参りをさせていただいたが皆さんにこやかにお迎えしていただいた。
この間のテレビを観ている方が相当多く何処へ行っても話しかけていただいた。中には「去年も飲んでいただいたがハイ、リゲインを飲んでガンバって!」とよく冷えたドリンクを飲ませてくださる方もいる。有難い話である。待ってていただける方がいることはとても有難いことだ。明日からは住職、副住職、住職代理に運転手が付いてお参りの佳境に入っていく。くれぐれも交通事故だけには十二分に注意をして欲しいものだ。


■8月7日 晴/曇
落雷の余波でパソコンがダウンしてしまい他にも色々と悩ませることが起こりバタバタしていてやっと復旧いたしました。更新をしなくてはと思いつつ他事で気を取られ、更新し始めた矢先に落雷でモデム、ルーター、ハブが壊れてしまって散々でした。ただパソコンは副住職の機転で落雷防止装置のコンセントに繋ぎ直しておいたので無傷でした。ちゃんと繋げば問題ないのに気が付かずにいた自分に情けなく思っています。本日より盆の棚経が始まりました。一日中お参りして後にパソコンを操っていやっと復旧しました。
でもまだ他にもいっぱいするべき事の仕事が山積しています。夏の暑さも忘れてしまいます。

ところで蝉はどうして一斉に鳴き始めだすのでしょう?不思議です。7年も土にこもっていて這い出てきて木の枝にぶら下がり、何が目的でミンミン鳴いているのか? 以前亡父に「蓑虫は蓑中で何を考えているのだろうか?」と独り言を言ったら亡父から「さっさと掃き掃除をしろ、あほな事は休むに似たり」と窘められた。日が如何して東から出るのか?何故地球が自転をするのか?考えてみたらたくさんの不思議がいっぱいある。ファーブル先生もも司馬遼太郎氏もも「何故」に関心を持って一生を過ごしたと言う。お盆も何故と言われると梅原猛先生の受け売りを、私はせざるを得ない。諸経の中にも色々と書かれているが・・・・。

「何故?」を「なんで?」と聞き返す人は、昔から私は、余り好きではない。以前祖母が風邪を引きお医者さんの往診を受けた。私の側で「先生、蚊取り線香の煙を吸ったら大丈夫でしょうか?」と尋ねた。先生は真剣に考えて「調べて次回ご返事します」と真面目に答えて次回チャンと祖母に答えてくれた。この世の中、理屈で説明できることよりも分からない事の方が多い。理屈は櫛のような物だが普遍性を持って足が生え頭ができる。

この世の中に、あの世から先祖の魂が帰り仏迎えをしてお盆を過ごし送り火を焚いてあの世に送る・・・「どうして?」「アホな事言うな」と果たして、自分で自分をたしなめられるであろうか? 私にはこの体の中の遺伝子に森林や海や大樹を見て神聖さを感じ敬虔で知らずに頭を下げてしまう気持ちになる機能に満足している。訳の分からんことを書きました。
「生まれ生まれて生の始めを知らず・・・死に死に死んで死の終わりに冥(くら)し」・・・・・弘法大師

■8月1日 曇り
明日より初盆のお参りが始まる。この土曜日曜が初盆の一番の忙しい峠となる。お寺で初盆をお願いしてあるがご自宅でどうしても行いたい方もお見えである。遠方の方もある。これから施餓鬼の16日まではお休みが一日も無い。
しかし何時になったらギラギラの太陽が出始めるのであろうか?涼しいのは過ごし易いので結構ですがお米や作物に悪い影響が出なければ良いのだが・・・